拙作NEEDYなんたらがアニメ化されます。僕は脚本・原案・監修です。
アニメという巨大すぎるお祭りには多くの業を背負い、本当にいろんなことがありますが、僕はアニプレックスやヨースターピクチャーズと仲良くやっています。
それさえ知ってもらえたら、あとは書いてある通りです。もちろん、いろいろ邪推も混乱も生じると思いますが、非常に単純に、僕らは仲良くいいアニメを作った以外に何もないのです。みんなで頑張っていいアニメを作ったのですから、もうあとは放送してあなたに観てもらえたなら、それ以上に嬉しいことはありません。
心からそう思っています。ゴタゴタがあって状況は伝える必要はありましたが、正直もうお金も権利まわりも、なんにせよ収まるところに収まるでしょう。そこに執着はありません。やはり血を流して作品に捧げた日々は必ず評価されると確信しましたし、それでいいのでしょう。
2022年の日記に書きましたが、この日、中野ブロードウェイの喫茶店でヨースターピクチャーズのプロデューサー、稲垣さんが僕の名前を出して話していたので、いたずら半分で名乗り出たところから始まりです。その時から稲垣さんは僕の作品に強く興味を持っていて、そこからアニメを作ろうという流れになりました。
そして、僕が脚本を送り、こちらの『夢充夜』が完成しました。演出をしていただいた中島さんが、そのまま今回のアニメで監督を担当してもらっています。
つまり、中野ブロードウェイで稲垣さんと出会ったあの日から、連綿と裏でアニメまでの道は続いていたのです。途中、アニプレックスが加わりました。そこから僕は毎週シナリオを書き、時に深夜まで皆を待たせながら原稿を前に発狂します。結果、13話分の脚本が出来上がったのです。
頑張りました。
そこから監督の中島さんともたくさんコミュニケーションを取り、あり得ないほど僕の頭の中の世界を再現するため奮闘してくれます。中島さんは僕のnoteを何度も読み、僕という人間に深く向き合って頂きました。僕より僕に詳しいタイミングもあるほどで、緊張します。本当にありがとうございます。
時に、スタッフたちから、「にゃるらさんはこういう方が好きだろう」と色んな成果物を見せてもらうこともあり、その際に素直に喜ぶと、スタッフも喜んでくれる様が幸せでした。作品を預けたからこそ、原作者からの答え合わせは一喜一憂なのです。僕はもう、少しでも作品やキャラクターを想ってくれるだけで嬉しいですけどね。
そんな中島さんたちアニメチームから初めてもらった設定が、こちらの背景です。


素晴らしい。稲垣さんと見返して、「もう2年前ですねえ」と懐かしんだ。
中島さんが僕という人間と向き合い、初めに作った背景がモンドリアンから。ああ、この人たちにはすべてを委ねて大丈夫なんだと確信した瞬間です。モンドリアンが織り成す三原色の均衡は、僕が追い求めるぜんぶがある。
それから、メリーゴーランドができました。

こちらの背景は、事前告知PVで使われていますね。いったいどんなシーンなのでしょう? 楽しみにしてくださいね。
モンドリアンもメリーゴーランドも、心の底から愛を感じる。こんな作り方のアニメは他とない。これは凄いことになる。そして、そうなった。
劇場先行公開を観に行ってくれる方は3月。アニメ放送リアタイは4月。ご期待ください。
僕はインターネットの嫌われ者で、本当にカスもいいところな人間性の存在です。ここ数年はもうゲームとアニメへ身を粉にして捧げましたが、それくらいで償いきれない罪を背負った身です。こんなアニメにすべてを注いで苦しみきったことが、僕ができる償いの形です。
だからこそ作れるものがあり、アニメNEEDYはSNS時代の墓標になる。おそらく、インターネットを題材にしてNEEDYの規模を越えた作品はそう簡単に誕生しない。ニコニコ〜SNS時代の空気感を、悲しみも楽しみも、すべてひっくるめて丸ごと表現できたと自負がある。倫理を越えた痛みも快楽も。おそらく、次に継ぐものが現れるのはSNS時代が終了し、次の世界が開け、そこで最も寂しかった者が作る。だから、SNS時代はNEEDYが背負ってしまうはずで。
そんな時代に間違って生まれてしまった歪なサブカルチャーの肉細工。なぜか世界中のアニメアイコンたちの喜怒哀楽をぶつけられて傷つくイエス・キリスト。こんな作品を、なぜか沖縄の底辺ヤンキー小僧が作り上げてしまったんです。非常に誤った奇跡の集合体。けれど、時代はそんな腐った天使を選んだのですね。こんな歪なおもちゃ箱に、お久しぶりさんもAiobahnもまだ居てくれる。
ファンもアンチも、応援してくれる人も誹謗中傷くんも、ぜーんぶまとめて大きな花火にしたい。13話分、はしゃいだり叩いたり、功罪や道徳について考えたり。全部をやろう。こんな花火は二度と打ち上がらない。その時、僕は燃え尽きて灰になっていても本当にいいんだ。なんなら既に日々とんでもないほどのストレスに晒されて、今も生きているのが不思議なくらいだよ。今年の日記は半分くらい希死念慮に包まれているね。がんばったなあ、本当に。
とにかく一緒に花火を見よう。好きなだけ貶して、でもちょっぴりこのセリフは活かしてるねと通ぶったり。そういうことを全部1クールだけ、ネットのカスのピエロ、あなたたちのいうクネクネ野郎のおっさんが夢見た謎の遊園地で遊んでくれたら、本当に、本当にそれだけの想いなんですよ。
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