NEEDYアニメ歌詞のお話するよ。 ↑前回。
今回は美血華。
獄薔薇美血華。
たまにフルネームで見ると相変わらずすごい字面だ。

特に設定を書く場所がなかったので、せっかくですからこの場で書いておくと、獄薔薇美血華という活動名は中学の頃に彼女が考案したもので、ザ・中学生センスですが、それが最もかっこいい上で、そう名乗り続けてファンが特に違和感を持たないほど名に馴染んだ生き方をしている品格があります。
中学時代に窓ガラスを割って消える→そのニュース+街でその子がロリータ姿で見事に歩いていることでSNSで注目され、そのままTikTokなりインスタなりで「獄薔薇美血華」と名乗って一気にインフルエンサーとなった形です。「みちか」は本名ですが当然漢字は違う。

インフルエンサーの家出娘として、手首を切ったり向精神薬で震えを抑える夜を過ごしているうちに、似たような生き方をしていた禰智禍と出会い、若く身寄りのない女の子同士で身を寄せ合ってどうにか生きていた時にロリポップがやってきて、という流れでした。
わりと思いつきで窓割ったり、ドレス姿で徘徊したり、向精神薬の影響でぼうっと夢見心地で行っていた行動がことごとく伝説化してファンが増えていくので、だんだん引けなくなってきたプレッシャーも相まり余計に夜な夜な白い肌に赤色が走ります。彼女も大変なんです。

カラマーゾフ結成後には、いろいろ彼女なりに人間関係を覚えていく事が増えましたが、それはそれとして、歌詞時点、中学生くらいの頃の美血華の心情イメージですが、根本的な思想はまったく変わっていないだろうと思って書いています。ロリポップと違って、生き様は完成されていて。

さて、そんな『薔薇の咲く手首』の歌詞を見ていきましょう。
あなたと つけた傷が
わたしの 名前呼んで
あなたに終わる予感を告げた
惨めに 痩せた肢体(からだ)
くちびる イヤよやめて
刃で 鈍い痛みに逃げた
十字架 逆さま LaLa ロリータ
上記に書いたような生い立ちそのものですね。
美血華のセリフも歌詞も、一切書くとき困らないくらい素で言葉が出てくるので、実は言及することがあまりない。逆十字がロリポップに渡したユダの証のプレゼント。美血華がやらかしたことでいえば最もロックスターですし。反逆者(トリーズナー)ですな。
椎名さんがアイドルとして歌唱慣れしているだけあり、歌が始まると凛と雰囲気が変わるので驚かされました。ほとんどディレクションもなく、ただただ見事に走り切ったプロっぷりが印象的です。
ああ 咲いた薔薇が 裂けた胎が
紅い宝石を吐いた
巡る来世 融ける現世
祈り クスリ 手首 痛み 呪い 契り Selah
やっと咲けた 華が裂けた
病める花びらを吐いた
深く眠れ 永遠に眠れ
棺の闇で眠れ
敢えていうなら、曲調のモチーフを見事に描き切った原口さん・フェルフェンさんへの感謝もありながら、サビの単語連打のところがどう気持ちよくリズムに乗せるかだけ頭を回したくらいでしょうか。いいよね。
僕だって、自分のお腹を割いたら宝石や花だけが詰まっていてほしい。
僕自身もやたらと体脂肪率を絞って筋トレするのも、ピアスや服で肌面積を減らしていくのも、できるだけこの不快な現実世界と己が接している面積を減らすためですから。女性だったら漆黒のドレスに身を包んで現実の空気に触れないようガードしたいよ。あと毎晩、棺で眠りたいね。睡眠薬飲んで気絶するって死ぬのと変わらないシチュエーションだし。

醜い顔と
哀れな頬で
白い肌
震える指
らら ららららら
愛しいパパのように
リボン スカート 秘密の夜に
思春期らしく母親と喧嘩はしていたのに、父親のことはそんな嫌いじゃない感じが、「意外と普通なところもある」精神性が滲み出ていますね。こんなわがまま娘なので、お父さんはオロオロと甘やかす以外にできなかったのです。可愛いし。母親は普通にみちかの人生を心配して常に叱っています。たまに家に戻れやとモニター越しの娘の活躍を観てキレている感じです。

獄薔薇美血華でした。
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