アニメ業界をいろいろ覗いてきて、現状で気合いの入ったオリジナルアニメを1クール放送する難しさを知る。放送するというか、企画を通すことが難しいでしょう。
アニメの製作費はみるみる上がっていき、その上でクールの放送本数自体は増加。そんな中で「確実にリクープさせる」ためには、基本的にすでにファン層が固まっていて面白いことが確定している漫画原作から引っ張ってくるにかぎる。今期アニメの話題作をざっと眺めて、ほぼ全て原作アリの作品です。

もう5話まで放送されたので、だいたいの空気感は伝わっている通り、NEEDYアニメはもはやオリジナルアニメシリーズと言っても過言ではない。もちろん超てんちゃんもメインで登場するけれども、4話5話は割合としては8割が新キャラによって構成されている。

NEEDYアニメで表現したかったことを、ひとつ抽象的に述べるのであれば「毎週毎週、何が起きるのか全くわからないオリジナル深夜アニメ」のワクワク。NEEDYという元よりはちゃめちゃが許されるインディーな媒体で原作者が自ら筆を執るなら実質オリジナルの13話が成り立つ(少なくとも企画が通る)だろうし、どう転んでも放送する価値のあるものになると直感。
もちろんNEEDYアニメも潤沢な予算が用意された作品ではないが、といってもANIPLEXが十二分に頑張ってくれている金額でオリジナルができるチャンスを逃す手はない。
作曲やMVなども、これまで一緒に仕事をしてきた友人らに頼り、作詞は自分で、という形でNEEDYアニメは新規曲も盛りだくさん。ちょっとした謎のお祭り感は、中盤に差し掛かった今、それなりに出てきたのではないでしょうか。
というのも、上記MVの反応でも感じた。
どうあっても原作無視の時点で荒れる序盤の諸々を乗り越え「アニメはアニメなんだ」となってきた今、ロリポップなる新キャラのキャラソンが十分に喜ばれ(もちろん川口さんの力強い歌唱力、原口さんの作曲あってこそだが)、「初めはどうかと思ったけれど新キャラ好きになった!」と好意的な受容が成されている。スタッフ一同、喜んでおります。
特に、本作はエロゲー的であろう、さらに中でも電波的であろう、とテーマ的には元より人を選びまくるテイストでしたし。扱うテーマがテーマだから、そこを真摯に描くには万人がカジュアルに入っていけるモノであってもいけないしね。

メガネ姿のロリポップは海外の反応が凄まじかった。
あとは、もちろん新たな子たちの魅力を引き出していきながら、本当にどこへ行くかわからないオリジナルならではの右往左往と試行錯誤を展開しつつ、新キャラがいるからこその超てんちゃんの可能性を出し切っていく。古来、原作アリの作品でオリキャラ盛りだくさん展開をした場合、残念ながらほとんどが非難轟々であった。または、「オレは好きだけどね」枠だったり。
ソシャゲアニメでありながらオリジナル展開どころか、名作映画モチーフの短編集を完遂した戦国コレクションへの憧れが止まらないよ。そう、ありたい。まだソーシャルゲーム業界全体が手探りかつ、独特のファン層を形成していたからこそ生まれた奇跡のようなアニメでしたね。しかも2クール!
そんな中、放送途中でもグッズやフィギュアが展開できるくらいの軌道にはまず乗ったのは、結構頑張ってきたよと自分を労ってやりたいね。

これも、超てんちゃんといった巨大な幹があってこそのことで、さらには最終回の放送での評価がすべてですが。そこはスタッフたちも終盤での展開には相当力を入れていますし、だからこそのオリジナルだと思ってやっていますよ。1クール内で出し切れる(長期連載の漫画原作と違って途中で終わらない)ことが利点だし。
予算と豪華作画は映画配給やネトフリがどんどん拾っていくでしょうし、安牌である漫画モノがさらに取り合いとなり、挑戦的なオリジナルアニメは減っていく一方に思えます。それかガンダムなどブランドがあるシリーズか。
そんな中、実質オリジナルとしてNEEDYがどれだけ傷痕残せるのか、先が読めないからこそのざわざわや毀誉褒貶含めて、ゆったり見守っていてもらえると幸いです。
僕は、そんな深夜アニメの在り方が好きなんです。
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