※本記事は約5年前に投稿された記事の再投稿版です。
思春期真っ盛りの中学生と美少女ゲームの相性はあまりに良すぎる。
僕の中学時代では、京アニによる「CLANNAD」のアニメ化や「リトルバスターズ!」の全年齢版発売が重なり、未成年でも楽しめる美少女ゲームコンテンツとして、オタクたちは漏れなくKey作品が大好きでした。
クラス中がモンハンに夢中な教室の隅で、一部のオタクたちはコソコソPSPで移植版の「Kanon」「AIR」をプレイし、涙を流す。小汚い涙を流しきった後は、ニコニコ動画から落としたリトバスMADを鑑賞する。そんな平和な日々があったのです。
もちろん、思春期男子たちの欲望はそこで止まりません。彼らは家族や通販を利用して18禁ゲームにまで触手を伸ばします。時には「淫妖蟲」などの存在を知ってしまい、文字通り触手を伸ばした友人も居ました。

彼は例に漏れず京アニが大好きだったこともあり、どう見ても「らきすた」をモチーフにした双子キャラが触手に犯される「W触区」の存在を教えると、受験そっちのけで抜き狂いました。触手によって学力まで犯されてしまったのですね。
そんな性欲に忠実な生徒もいる一方で、やはりそこは思春期だけはあり、どうしても自分の性を隠すオタクたちも少なくありません。
一度、クラスの男子たちによるオカズ発表会が行われた際に、ヤンキーたちが「ワンピースのナミ」やAV女優の名前を挙げる中、順番が回ってきたオタクが恥ずかしがって「怖くてオナニーをしたことがない」と嘘をついてしまい、それを面白がった男子たちにネタにされていたの思い出が。
ちなみに僕は射命丸文でよく射精していたのですが、流石に社交性を発揮してその場は「ニコ・ロビン」と答えました。逆張り精神によってナミとは答えきれなかったんです。かわいいですね。
繊細なオタク心を持った中学生たちは「ストーリー目当てでプレイしているからエロ野郎と一緒にするな」と、スケベ全開のオタクたちと敵対することもありました。中には美少女に興味があることすら認めず、「あくまでゲームとして東方を楽しんでいる」と聞いてもいないのに主張する友人も。みんな若い。
ようやく本題に入るのですが、これは僕がそんな「俺はエロにまったく興味がない」と言い張るタイプの友達の家へ遊びに行った時の話です。
友人宅に数人で押し寄せ、ひたすらPSPでメタスラを遊びきって疲れた頃、なんとなく部屋中を物色する空気に。
硬派を気取った彼の部屋にはガンプラが主に置かれており、本棚も「NARUTO」や「HUNTER×HUNTER」など少年漫画だらけで、美少女イラストの欠片もありません。これにはPSPの壁紙を東方のカッコいい二次創作イラストにしていたオタクたちも完敗。「お前は女に負けずに男を貫く本物だよ」という空気が発生しだしたその時……。
友人の一人が漁った押入れの奥に、積まれたゾイドのプラモの箱を見つけました。
「おっ、ゾイドじゃん」と軽い気持ちで箱に手を伸ばすと、部屋の持ち主の表情がみるみる険しくなっていく。悪い予感が部屋中に漂うものの好奇心は止められずに箱を開けると……なんと中から大量のダ・カーポシリーズが! まさかシールドライガーかと思って開封した中身が朝倉由夢だとは想像もつかず、その場の誰もが凍りつく。
流石に敢えて弄る方向でダメージを軽減する空気にもならず、ぶるぶる震える持ち主が口を開くのを待つ。どう言い訳しようが取り返しつかない状況だが、人間として言い訳せざるを得ないという緊張感が走る。
「俺はエロ目的じゃなくてストーリーだけ見てるから」
彼が選択した答えは「エロゲのストーリーを楽しむ派」に徹することでした。
いや、ダ・カーポでそう言い張るのは無理があるだろ……と全員がツッコミ入れたいのを我慢し、箱の隙間から顔を覗かせているサンタ由夢から目を逸らしながら、みんなで一斉に帰る準備をし始める。とにかく、この空間から一秒でも早く離れることで責任から逃れたかった。

いくら悪戯盛りな僕らだって、彼と由夢の秘密のひとときを邪魔するつもりはない。好きなだけ姉妹に挟まれて幸せな時間を過ごしてほしい。ただ、この場はもう帰してくれ。語らずとも視線だけで思考を共有し、彼の部屋を後にしました。全員、無言で。
暗黙の了解で翌日からもこの一件には誰も触れず、「美少女には興味がないオタク」として彼に接する中学生たち。ヌクモリティ。その裏で、触手モノの良さについて大声で語る友人。
今日も中学校では、時に大胆で時に繊細なオタクたちがそれぞれの思春期を謳歌しているのでした。
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