
国立新美術館へ、90年代英国アートを観に行く。ブリティッシュ。

真っ先に飛び込むのは、透明な部屋に、タバコ。
『後天的な回避不能』。
90年代のイギリスは、自由を求めてパンクにロックに大暴れで、その結果得た大きな解放感は、実のところ空白なモノであった。

その自由と虚無の矛盾しない両立が独特の閉塞感を生みだし、枠にとらわれない多くの試みが行われ、時を経た現代では展示会の形で多くの人々から「時代性」が愛されているのですね。

駅名を著名人に入れ替えたデタラメな路線図。
情報過多な世界をユーモアと皮肉で表現していく、イギリスのあの頃のアート。
なぜ、自分がこのようなアウトサイダー寄りな展示を楽しみにしていたのかと言えば、やはりトレインスポッティングの空気感を、もっとこの目で知りたかったから。

90年代エディンバラ。
なんでもできる、けれども何もできない息苦しさ。虚無感。
この時代の若者たちは、走って、走って、薬物や暴力に溺れていく。
「人生を選べ」と突きつけられ、選んでいけるようで選択肢のない現実を駆け抜けた悪ガキたち。

Vivienne Westwood などでカメラマンとして活躍した方の作品。
一点透視図法とファッションの美しさもさることながら、どことなく漂う哀愁の切なさ、退廃感は、まさしくトレインスポッティングを想起させる。つまり、この時代の英国を切り取っていくと自然に「この色」が見えてくる。

『エイズは楽しい』。凄まじいテーマ。
ブラックユーモアが通じる世界は、それくらい息苦しさを破壊してくれるめちゃくちゃなパワーを望んでいるから。
その虚しさへの反発が、様々な芸術や、ロックスターを誕生させていく。
カルチャーとは、締め付けと反発から生まれていく。

自動車は、どんな時代でも富、資本主義、移動、未来、あらゆる抽象的なテーマを内包するテーマですね。
この時の人々にとっての「車」とはなんだろうなと考えます。

ブルジョワジーの車を燃やせ!!!


そんな90年代英国アート、YBAが表現した鬱屈と爆発を、このSNS時代に消費する。
人生を選べ!!!


『フリーズ』創刊号をモチーフにしたこちらの一冊を購入できて大満足。
雑誌に力があり、アートとサブカルの最先端だった時代。日本では、鬼畜に寄ったりアングラに酔ったり。楽しかっただろうな。

同性愛者がキスしている一瞬を、堂々と「作品」として飾り立てる。
この一枚こそ、英国アートの結晶に感じる。
まあ、調べたら2002年の作品で90年代ではなかったんですけどね!
Choose life.
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