↑前回。


カラマーゾフの三人は、真善美の概念を描こうと生まれてきた存在ですが、美血華に関しては名前の通りに「美」のテーマ性を背負っています。
ゴシックとはなにか。
少女性とはなにか。
永遠とはなにか。
美とはなにか。
総じて美術を書き連ねる際に、もはや時間と場所の概念は消失していく。

ネイルのシーンからの始まりとクラシックの選曲で、感じてください。
このエピソードでは、特に各所へ散りばめられております。
そういう回です。6話に関しては、理解されても複雑なくらいに詩情だけで構成されています。理解されることを拒否するくらいが、彼女のテーマに対して誠実な態度であるでしょう。


キャラクターPVでも使用したこちらのメイクシーンは、コンテを担当した安部さんの仕事。
自分の脚本で表現したかった部分を拾っていただいています。安部さん絵コンテ回はまた終盤に。
このアニメで貴重な配信シーン。配信者のアニメなのに……。

「社会に馴染めない生き方」、息苦しい世界への抵抗の仕方、といったテーマ性でロックやパンクを背負ったかちぇから、マリリン・マンソンの話が。このへん、かちぇはかちぇで美血華ほどでなくとも妙なサブカルの拗らせ方をしています。マンソンと時計仕掛けのオレンジ(=キューブリック)に関して、もはやアニメ全体に暴力(抵抗)とゴシックの象徴としてのエッセンスが散りばめられており、体感では1話に一回はこっそりマンソンの話をしていると思います。
ちなみに、ぬいぐるみのセリフは僕が書いてないので現場で生まれているものでした。

美血華とあめちゃんの容姿に共通項が多いのは、僕の無意識からくるゴスのモチーフが同じであるからで、美血華には直接は語らなくとも、あめちゃんに負けず劣らずな部分が要所要所に出てきます。もし、ゲームのヒロインがあめちゃんではなく美血華であったら原作以上に手がつけられない作品になっていた。
デジモンで例えるなら、完全体として超てんちゃんか美血華のどちらかに進化するか派生で分かれるだけで、成熟期までは同じ種族というか。敢えていうなら、美血華にはかちぇと禰智禍が居た。これはもはや運でもあり、だからこそ人間は違った個性を習得してオリジナルの感性が磨かれます。

なつかしの原作BGM。
こちらは実写の方々が頑張ってくれました。試写会時に挨拶をしましたが、こういうことが好きな人たちだけあって、試写の時点でも大興奮で感想を語ってもらえました。いずれ、またもっと意味不明なことができるといいですよね。ありがとうございました。

彼女の世界は、過ぎ行く人々と接続されていません。

ここは、クーロン城ではなくて、クーロンをモチーフとした某ゲームセンターのイメージです。
自分はお金がなくてギリギリ東京に入れず、鶴見に家賃4万で住んでいた時期があり、川崎のあのゲームセンターには足繁く通っていました。こんな素晴らしい建物があるのだから上京してよかったなあと、最初の嬉しかった思い出です。若かった。
きゅびずむ超てんちゃん。
そういえば、5話以降はキャラソンも投稿され、原口沙輔さんもついにアニメへ合流。
みんなで一つのものを作れて嬉しいね。

ゲーセンコーナーでヴァンパイアセイヴァーをやっていたんです。1PLAY100円だった気が。高くて途中からマジアカに切り替えた(プレイ時間の効率的に)。ネイルでレバー弄っている映像は貴重ではないでしょうか?
僕にとって、人間の営みと、ゴミゴミしたゲーセンは一体化しており、それが楽しくて、さらにはクーロンではまた一層奇妙に居心地がよくて。

王子さま超てんちゃん。
煌びやかですね。長く、長く、瞳を閉じていたくなるワンシーンです。

『夜のカフェテラス』。そういえば、ゴッホ展の主題歌(!?)もキタニタツヤですね。ゴッホ展の主題歌ってなに?
これでは、夜のかちぇテラスだよ。

実は、スタッフの方がきちんと描いてくれている。6話に対するヨーピクの本気が伺えます。戦コレ17話みたいにすベての背景が油絵調の回に憧れます。

描いてくださった方の練習作。残念ながら本編では使われず。
ほんとうにすごい回だ。

ユダの接吻。

かわいい(かわいい)。


『エルミタージュ幻想』のような画面がアニメで再現できて嬉しい。ロシアンな要素が多めです。文化は継がれるべきですからね。

ツートン時代のかちぇ。ちょっと懐かしい。



モンドリアンの描いたアマリリスの絵画が好きなんです。
青と赤で、綺麗だね。

背景が形成するコンポジションの美術。
このシーンで改めて、スタッフへの感謝も広がる。
カラマーゾフのシーンがバッチリと決まるのも、この色とりどりな格子のおかげです。


生まれて初めてトイストーリーをきちんと観て、人形と蜘蛛の合体ってカッコいいぜ! とこの頃くらいに思っていた気がする。
この映像と音楽を始めて浴びた際、天井を突き抜けるような衝撃が迸りました。
まだまだ何も知らない若造でしたが、言葉では言い表せない魅力、理由はわからないけれど一秒も目が離せず釘付けとなり、これこそ「芸術」なんだと身震いと理解が。これがイギリスか! これがグラムロックか、と。


雨。



このシーン、なんだかデジモンっぽいなと思いながら眺めていました。どことなくディアボロモンを感じます。

わたしの胎を切り裂いて。赤い華と宝石しか眠っていなければいい。



こうして逆十字がユダを自称する少女の元へと届けられる。
6話の脚本を提出した際に、これはもうこのままでいこうと全員の覚悟がありました。これは、どうあってもこのままの味でいようと、4話5話のチューニングからも外しています。

スカートを膨らませる檻のような針金をクリノリンと言います。
オトカドールをプレイしているときに惹かれたドレスの形式です。あえて骨部分を見せる。

こうして美血華はニキビのトラウマを克服しました。
僕は好きで好きでたまらない手触りなのですが、こんなことをずっとやっているとおかしくなるので6話に凝縮されています。
抽象的な演出がひときわ多い回ながらも、散り散りだった作品全体のテーマを丁寧に編んで収斂させているような、ちょうどクールの真ん中の継ぎ目として重要な立ち位置にできていたらと。その役割をちょうど担ったのが美血華でした。運命ですね。
7話は禰智禍です。また違ったテイストの回となりますが、彼女はまどろっこしい部分を剥いで具体を進行できるキャラクターです。乞うご期待。

僕が最も作品を届けたい相手はいつだって十代の頃のひん曲がった自分で、その剥き出しの感性を最も尊いものとしています。なので、本作は何があってもそのままを出そうという選択に舵を切っているのですね。そうでないと届かない一部のために。人は、その剥身のナイフは大人になるに連れて隠されていく。思春期の男女の鬱屈は、僕にとって一番向き合っていきたい孤独であり、その一瞬でしか表現できない永遠の煌めきと信じています。
もちろん僕も好きなイラストレーターさんですが、今回の左先生へのエンドカード依頼は、お久しぶりさんきっての指名でした!
美血華の曲は、曲調のイメージから自分が原口さんに相談していましたが、もう絶対にこうでした。なので、こうです!
獄薔薇美血華でした。

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